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三崚堂ブログ

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針博士

奈良朝から平安朝時代における大宝令には、宮内省典薬寮に医師、医博士、医生に対して針師、針博士、針生などをおくという官制が定められていた。当時、鍼灸専門書である甲乙経は針生ばかりでなく医生にとっても必読書とされ、針生はさらに数種の専門書について研修し、試験に合格して針師となり、さらに優秀な者が針博士に任ぜられることになっていたらしい。当時の医方の中では、針灸は一段と程度の高い技術として重視されていたということ。そんな昔から針灸が国家資格だったとはビックリでした。
ちなみに当時の代表的医書で、現存する我が国最古の医書である『医心方』は針博士である丹波康頼により著されたもので、この人物は、あの丹波哲郎さんのご先祖様なんですよね。丹波さ~ん、20年前の話だけど『大霊界』観たよ~。
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無キャン

飛び込みで患者さんが来る。施術中ですぐには受けられず、○分後になる旨を告げる。『では、○分後にお願いします。○○(名前)です。』と言って予約をして一度帰る。
その後、時間になっても来院することなく無断キャンセルとなる。
開業して約1年半になるが上記のようなキャンセルが3例あった。
1例はいかにも怖面風の方だったので少しホッとしたところもあるので良しとする。
さらに1例は、施術中の患者さんが院に入って来た時に、いつもの習慣なのか後ろ手に鍵を閉めてしまい、飛び込み患者さんが来た時には扉が開かず、中から鍵を開けて対応するはめになってしまった。その方が女性だったので、鍵をかけて施術する治療院だと思われたとすれば、来なかったとしても仕方がないかと思われる。
しかし、残りの1例は普通に予約していき、普通に無キャン。何とも腑に落ちない。
来る気がないのなら『では、また今度。』とでも言って帰れば良いと思うのだが、何で予約を入れて行くのだろう。名前まで言って。
いつも施術中の対応で、相手の連絡先を聞くまではしてなかった自分にも非はある。無キャンを阻止するにはこちらから連絡すれば良いだけのことなので。
しかし、予約を入れればその時間はその方の為に空けているのであり、同じ時間帯の施術を希望している他の患者さんの予約を断っているという事を理解して欲しいと思う。

運動会

先週の話になるが、妻の健康保険組合が主催する運動会に参加した。毎年の恒例行事になっており、参加した種目ではいつも上位に食い込み大きめの賞品をゲットしてきた。この運動会は気前が良くて参加すれば必ず何らかの賞品が貰え、上位にいく程大きな賞品が貰える。今年もたくさんの種目に参加して、大きい賞品をたくさんせしめようと息撒いて参加した。
どこかのおじさんが見本になって行う準備体操もしっかりこなして内なる闘志をみなぎらせ、いざ、100m徒競争。
昨年は組で2位だったが、敗因はスタートを緩く出て追い込みにかけたが届かなかった為と分析済み。後半での追い込みがかなう年齢ではなくなったという事実を受け入れる。今年は作戦変更、先行逃げ切り。
グラウンドが狭いため100mといえどもコーナーが用意されておりコーナーワークも勝敗を左右する。
8頭立てでの7枠からのスタートという不利な枠順ながらも、スタートから鼻を切り逃げ切りを謀る。
コーナーを先頭で侵入し、ディープインパクトを彷彿とさせる重心を落とした絶妙なコーナーワークを見せ、先頭のまま直線に向かう。
背中の武豊が囁く。『今だ!!』心の中でムチを貰いスパートをかける。…がしかし、昨年追い込みが効かなかったこの体。運動・練習・トレーニングを一切してこなかったこの体が昨年を上回るパフォーマンスを見せられる筈がない。しかも前半の逃げですでに大半のスタミナを使ってしまっている。
残り10m、心の中で一瞬『あれっ?』と思った瞬間、目の前に迫るゴールテープが消失。スタミナが尽き、脚が前に出なくなり、もつれて転倒。武、落馬。観衆の『あ~ぁ』という声と『ドドドドッ…』と横を駆け抜ける足音を聞きながらグラウンドを転げ回り、立ち上がった時には呆然自失、ポツンと一人立ちすくむ。照れ隠しの歪んだ笑顔をこしらえて最下位でゴールし、小さい参加賞をゲットした。
スタミナを使い果たし、吐きそうになりながら直後の幼児競技に参加するも、今年の私の運動会はここで終わった…。
今年ゲットした賞品は、私の『スポーツタオル』、娘の『ハンドタオル詰合せ』、妻の『酢』のみとなる。
運動会の徒競争でコケるおじさんはよく見るところだが、まさか自分がそうなってしまうとは…。受けた精神的ショックは計り知れない。もう若くはないんだな…と。しかし、来年こそは半年くらい前から練習して、絶対1位になってやる!!とリベンジを誓う私である。

メトロに苦言

今朝の東武東上線の人身事故の影響で、有楽町線・副都心線のダイヤが乱れまくり。相変わらずトラブルに対する脆さを見せつけてくれました。調子にのって四線相互乗り入れなんかしてるからこんなになっちゃうんだよ~。トラブルに対処出来ないなら無理するなってなもんだ。
普通、電車が止まったら駅員が改札口に出てきて振替輸送券を手渡して西武線あたりへ振り分けるのでしょうが、今朝は券を配る駅員さんが見当たらず、客は改札前に大渋滞。改札前から階段登って、さらに数十メートルくらい並んでました(写真参照)。
朝一の予約で遅れられない私は真っ直ぐ西武線へ。券は無くても振替扱いにしてくれ、予約に間に合いホッとしました。
メトロさん、ホントもう勘弁して下さいよ~。




ポジティブに

今日来院した美容師の患者さんからおもしろい話を聞いた。
その方は食事に行くとその店の料理を食べて、『ほんとに美味しいですね』と店の人に伝えるそうです。すると、その後の料理はもっと美味しくなるそうです。
これは美容院に来るお客様からかけられるお褒めの言葉や感謝の言葉で、いつも以上の能力を出せる自らの経験から気付いたそうです。
確かに褒められたり感謝されたりして気分を害する人はいるはずもなく、美容師さんもお客様も共にポジティブな気持ちを持つことによる相乗効果で、素晴らしい結果を生み出しているといったところではないでしょうか。
言われてみれば、この業界も同じかなと思われる。馴染みで信頼してくれる患者様の治療効果は、例えば初診で少し懐疑的(かなという雰囲気を醸し出している)患者様よりも高いかなと思われる。ポジティブな心の持ち方が体に良い影響を与えることは承知の事実ではある。
また、褒められたり感謝されたりすると、その言葉から元気をいただき、次にまた頑張ることができる。
ポジティブな心の力、メンタルの力が体や能力に与える影響はとても大きいと言える。そして、本当の治療とは、心と体を含む包括的な治療なんだろうなと思われる。

良導点と良導絡

皮膚に弱い電流を通して電気の通り具合を研究した中谷義雄医学博士は、各種内臓疾患を持っている患者さんに電流を流したところ、それぞれに特定の電気の通り易いスジがあることを発見した。この電気の通り易い一点を良導点、良導点が並んだスジを良導絡という。良導点と良導絡はそれぞれ経穴、経絡と一致することが多い。

では、
①なぜ良導点では電気が通り易くなっているのか?
‐皮膚の細胞が興奮することで細胞膜の電気的二重層がなくなり(脱分極)、イオンの透過性が高まるため。

では、
②なぜ細胞の興奮は起るのか?
‐刺激による興奮が求心性→中枢→遠心性→皮膚へと伝わり皮膚細胞が興奮する。皮膚への遠心性伝達は交感神経あるいは副交感神経が司り、脱分極状態は交感神経が作り出す。つまり交感神経の興奮が皮膚細胞を興奮させる。

そして、
③その興奮を惹起させる元なる刺激が各種内臓疾患であったりするということのようである。

良導点・良導絡の視点からすれば、経穴や経絡というものも器質的な特別な装置があるのではなく、機能的な変化によって生じる皮膚上の反応だということになる。


『神の子』はいるか?

私が江古田で勤めていた頃から継続して来院していただいてる患者さん。
その方は10年程前に頚椎のヘルニアを患い、以後最近にいたるまで頚の痛みから疲労感がつきまとい、頭を何かに支えてもらわないと辛くて仕方がなく、仕事中も暫くするとおでこを机の上に置いて休まなければならない状態。帰省の新幹線も座ってるだけなのだが辛く、グッタリとして何も手につかない状態になっていた。
骨格を調べてみると背中の後湾が強めで、その補整の為か頚部の前湾も強い。頭が背骨にしっかり乗っていない状態で筋肉がバランスをとろうとして過緊張状態にあった。
十分に筋肉をほぐし、深い部分の凝りを鍼で弛め、頚から腰までの骨格調整を週に1回、1ヶ月間継続して施術を続け、前記症状は解消した。
「こんなに気分が晴れやかなのは10年ぶりです」とニコニコしながら、現在もメンテナンスの為に週1で来院している。
この患者さんが治癒していった最大の要因は、コツコツと治療を継続してくれたことにあると思う。不調を抱える多くの患者さんは、1回の施術で不調が解消する奇跡的な治療を求めてくる方が多い気がする。そして一度施術を受けて不調が解消しないと次を探す。
実際そのような奇跡的な治療というものがあるのだろうか?イエスの手かざし?神の子にでも会わない限り奇跡はないのでは。
ジックリと治療に臨むスタンスを持っていただいた方が不調解消の近道かもしれません。

太極治療

8/29のブログで澤田流の太極治療について勝手な所見を述べてしまったが、先日あらためて文献を読んでいるとしっかりとした記述が記載されていたので引用させていただこうと思う。唸らされます。

『原気には二種類ある。先天の原気と後天の原気である。先天の原気とは人間が生まれながらにして持っている処の精気で、生きる力がこれである。五臓六腑とその他の諸臓器と、実に何とも名状すべからざる程の微妙不可思議な作用をもって相連関し、生命をして活発にその作用を営ましめる処の力、即ち人々の生まれながらの体に内具する力であるから之を先天の原気という。だが、この先天の原気も後天の原気の力をまたずしてはその力を発揮することが出来ない。心肺を通して入り来る天地間の精気と消化器を通して入り来る天地間の精気が後天の原気である。この後天の原気を人間の体に取り入れるところを三焦というのである。
一、天地間の精気(酸素)は心肺を通して人間の体に取り入れられる。これを宗気という。上焦の作用である。
二、天地間の精気(蛋白質、含水炭素等)は、消化器(就中、胃、十二指腸、膵臓、脾臓、肝臓)を通して、人間の体に取り入れられる。これを営気という。中焦の作用である。
三、天地間の精気(脂肪)は小腸の乳ビ管を通して人間の体に取り入れられる。これを衛気という。下焦の作用である。
この三つの働きに「三焦なる尊号」が与えられている。三焦こそは実に先天の原気を運転活動せしむる「原気の別使」であり、宗、営、衛の三気を取り入れるの門である。
この三気は五臓六腑をはじめ全身の機能の原動力となる。焦は熱である。三焦とは実に人体に於ける三つの熱源の謂である。三つのエネルギー発生源を三焦という。天地間の精気即ちエネルギーが、この三焦を通して人間の体内に入り先天の原気即ち生くる力と相まって、ここに人間の生命活動を生み出しているのである。而して、原気とは、この先天後天のニ原気の総称である。
この原気こそが、人間を生かすの力でありまた病を治す力である。薬や治療はこの力の補助調節をなすに過ぎない。真の治療は、それ故に、この原気を充たしめて、いよいよその力を大ならしめるものでなくてはならぬ。(太極治療とはこれをいう。)生命の力が旺盛となれば、病気など癒そうと思わなくてもひとりでに癒えてゆくものである。故に、徒に病気をのみ癒さんとつとむるの愚をやめて、先ず三焦の調節をはかるべきである。』

長くなりましたが、東洋医学の根幹と言ってもよい知見だと思われる。素晴らしい。

宝の樹

最近、宝樹(観葉植物)の葉がポトポト落ちてきた。患者さんからのいただきもので、貰った当初はワサワサと生い茂っていたものだが…。原因はハッキリしていて日照不足。日の当たらない場所に置いていたから自業自得。以前、ダメになりかけたユッカも同じ場所だったので、植物にとっては魔のスペースといったところか。ちなみにユッカは自宅に持ち帰り、挿し木で処理して日当たり抜群にしてあげたところ、今では見違えるほど回復し、成長を眺めるのが日々の楽しみになっている。ユッカに倣い宝樹も治療院の奥の部屋へ移動。やや日当たりの良い場所に置いてみて回復を待つことにする。
この頃、植木屋さんて何だか楽しそう…と思ってしまう三崚堂主人であった。

側湾症

ある患者さんからメールにてこんな質問がありました。

『うちの姪が中1なんですが、学校の健康診断で「側湾症」の疑いがあるとの診断が出たので病院に行ったら「軽度だから様子を見ましょう。1年後くらいに来てください」って言われたんですって。これって、重度になるとコルセットとかで矯正したりするんですよね?軽度の時に、整体とかやるのって効果あるんですかね?』

以下返答

『成長期の女の子、特に痩せ型の子は側湾症になりやすい傾向があります。
一番の原因は利き手の使い過ぎです。さらに体の使い方に左右差がある場合に起こります。
これは、成長期の骨の成長速度と筋肉の成長速度に差があることに起因します。骨の成長速度が早すぎる為に筋肉がブレーキをかけてしまうんです。特に負荷をかけている筋肉は収縮力が強いため、より強くブレーキをかけてしまいます。これがバランスを崩しブレーキの弱い方がより伸びて曲がってしまいます。痩せ型に多いのは全体的に筋力が弱いため差が出やすいためです。
重い鞄をいつも同じ方にぶら下げる、利き手で過剰に字を書くような勉強をするなどが原因になります。また、吹奏楽部に所属する子に多いようです。やはり重い楽器を片側に担ぎ片側の腕を動かし(反対側は支えるだけ)さらに肋骨を動かす肺呼吸を過剰に行なうためバランス差が顕著になるそうです。
大人になってからでは骨格が固定してしまうので、治せないことはないけれど難しくなると思われます。成長期のうちに手を打つべきでしょう。
バランスを崩している生活習慣を正して、負荷の掛かっている筋肉をほぐして筋緊張の左右バランスを整えてあげるだけでも効果があると思います。』

最近、我が家の娘が膝に成長痛を訴えるようになった。側湾症のリスクを負うのはまだ先のはなしだが、背骨の成長も気をつけて見守っていきたいと思う。

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鍼灸師
自己紹介:
2007年3月、満を持して治療院を開業しました。

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