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三崚堂ブログ

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舌を出す

『医心方』を読んでみた。如何せん昔(撰者・丹波康頼―在912~995)の書物なので現在では“?”と思う記述が多い。その内容については追々触れることにするが、読んでいって他愛もないところで引っかかった。

『太一』という経穴(現在では『太乙』と表記)についての説明部分。

『太一二穴
 在梁門下一寸
 刺入八分灸五壮
 同前胃府
 主狂癲疾吐舌』

最後に『吐舌』とある。注釈を読むと『舌が弛緩して口の外に長く出ているもの』とある。

この注釈を読んで思い出した。あれが吐舌か…?


1983年6月2日、東京蔵前国技館
IWGP決勝リーグ決勝戦。
アントニオ猪木 vs ハルク・ホーガン

場外戦で背後からアックス・ボンバーを食らった猪木は勢い余ってコーナーポストに額から激突し倒れる。カウントが進む中、セコンド陣にリングに押し上げられ、フラフラとリングサイドに立ち上がった猪木に二発目のアックス・ボンバーが炸裂。もんどりうって再びリング下に落ちた猪木は口から舌を出してピクリとも動かない。

「あっ、吐舌だ!」と当時の私が思うはずもなく、実際の吐舌もまたそれとは違う(常時出てしまっているものを言う)。とは言うものの、あの猪木の舌には不思議と妙な印象を受け、ダランとした出加減は吐舌っぽかった。

あの時、舌を出してリング下にのびてた猪木の『太一』に鍼を一本ちょちょいと打っていたら、初代IWGPヘビー級王者は猪木だったかもしれない。

…いやいや、演技に鍼は効きません。
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2007年3月、満を持して治療院を開業しました。

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