そして新保育園初日

ガクの支度を先に済ませ、いざ『うみ組』に乗り込む。

大きい保育園だけに、いるわいるわ子供が。

子供が多い割に先生は二人。バタバタと忙しそうで、教室に入るとサラッと挨拶を済ませるとまたバタバタ。

わからないなりに支度を済ませ、ナオを送り出そうにもキリが悪い。ひとこと「ナオくん、こっちだよ～」とでも言ってくれれば送り出しやすいのに…。

新顔が入って来ようが、子供も先生（それどころじゃなく忙しかったのでしょうが）もみな知らん顔って感じ。

でも、それがかえって良かったのか、ナオもひとり勝手にぶらぶらし始め、何気なく教室に吸い込まれて行った。

『えっ？そんなあっさり？』って感じで逆にこっちが戸惑い気味。どうなることやらと心配していたのが、まったくの杞憂に終わった。



ナオにとっては友達がいるいないはさほど関係ないのかも知れないなと思わされた。しばらくカーテン越しに眺めていたけど、アッチ行ったりコッチ行ったり、やっぱりひとりでぶらついていた。

これがお姉だったら、そう簡単にはいかなかっただろう。ナオで助かったわ。